特定改造等の許可
特定改造等の許可とは、自動運行装置等に組み込まれたプログラムを書き換える改造のうち、車両が保安基準に適合しなくなるおそれのあるものを電気通信回線の使用等で行う場合に、あらかじめ国土交通大臣の許可を受けることを求める日本の制度であり、2020年11月23日に施行された。
要点(Key Takeaways)
- 道路運送車両法の改正で創設され、2020年11月23日に施行された、使用過程車のソフトウェア書き換えを許可制にする制度
- 対象は、保安基準への適合に影響するおそれのあるプログラムの改変を、電気通信回線(OTA)の使用等によって行う行為等
- 自動車技術総合機構の公表資料では、特定改造の審査件数は2021年度の15型式から2024年度の124型式に増えた(2025年6月公表資料時点)
詳細解説
特定改造等の許可は、販売後の車両のソフトウェアを書き換えることで車両の性能が変わる場合に、国がその書き換えを事前に審査する仕組みである。国土交通省の解説資料は、対象を「自動運行装置等に組み込まれたプログラムの改変による改造であって、自動車が保安基準に適合しなくなるおそれのあるものを電気通信回線の使用等によりする行為等」と定めており、OTAアップデートによる機能の追加・変更が主な対象になる。
制度は2020年8月5日に関係省令が公布され、2020年11月23日に施行された。自動車技術総合機構(NALTEC)の2025年6月公表の資料によれば、特定改造の審査件数(型式数)は2021年度の15から2024年度の124へと、3年で約8倍に増えた。同じ期間の車両型式の審査件数は年1,700〜2,100型式程度で推移しており、販売後のソフトウェア書き換えの審査が相対的に増えていることが分かる。
SDVにおける位置づけ
SDVでは、販売後もソフトウェアの更新によって車両の機能が変わり続ける。新車の発売前に受ける型式認証(日本では型式指定)だけでは、販売後の変更を捉えきれない。特定改造等の許可は、使用過程車のソフトウェア書き換えを国の審査に結びつける日本の手続きであり、国際的にはソフトウェア更新の管理を定めるUN-R156と同じ課題、すなわち「更新のたびに安全性をどう確かめるか」に対応するものである。
関連用語
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カテゴリ: 規制・型式認証
出典・一次情報
- 国土交通省「自動車の特定改造等の許可制度について(概要)」(道路運送車両法施行規則等の一部改正) (特定改造等の定義(自動運行装置等に組み込まれたプログラムの改変による改造…電気通信回線の使用等によりする行為等)・公布 令和2年8月5日・施行 令和2年11月23日) — 国交省PDF原文で照合済・2026-10-17
- 独立行政法人自動車技術総合機構「第2期中期目標期間業務実績自己評価調書(見込)」(2025年6月) (p.6 申請型式数(特定改造審査件数 15・25・57・124、車両型式審査件数 1,878・2,120・1,724・1,724)) — 原本PDFで照合済・2026-10(講演準備時)。2026-10-17 に著者が数値を再確認
- 道路運送車両法(昭和26年法律第185号) (特定改造等の許可の条項(条番号は要確認・本文未記載)) — 要確認